君を守るための悪
58話 · 完結 · 全話無料
あらすじ
現代の街角にある、ごく普通の中華料理店。そこで張三は、ただ麺を食べているだけのはずだった。だが、粉色のニットを着た女は料理を作り直せと迫り、床に落ちた骨を指して「これを食べろ」と命じる。張三は戸惑いながらも拒めず、橙色の飲料まで口にする。眼鏡をかけた二人の男は、その異常な光景を眺め、囁き合うだけ。誰も止めようとしないことで、日常の食卓は、全員が従う奇妙な規則に支配された空間へと変わっていく。そこへ、黒い長いドレスの女が姿を見せる。背中しか見えない彼女は、張三を操る者なのか、彼を救う鍵なのか。その正体も目的も明かされないまま、最初の事件は幕を閉じる。 時が進み、涙の跡を残した若い女は、心を折るほどの知らせを受けたように、冷静な男へすがりつく。男は彼女を拒まず、頭を包むように手を添え、やがてその手を取って並んで歩く。恐怖に縋るだけだった関係は、互いに何かを引き受ける関係へ変わり始める。しかし二人の前には、両手で引き裂かれる謎の物体と、赤い印章の押された内容不明の書類が残されていた。その一枚は、病気なのか、妊娠なのか、身分の秘密なのかさえ断定できないまま、二人の決断を迫る。人を守るために誰かを傷つけるのは、悪なのか。それとも、愛する者を救うためには悪を選ぶしかないのか。食卓で命令に従う青年と、涙の中で手を握り返す女の運命が交わるとき、黒衣の女の秘密と、彼らを縛る本当の理由がついに動き出す。
視聴可能な言語(1)
日本語